人に好かれようとするのを、そっとやめてみませんか。
私自身、長い間そうやって生きてきました。嫌われないように、波風を立てないように、空気を読んで、相手の顔色をうかがって。気づけば、自分が何を感じているのかもわからなくなっていました。
みんなに好かれることの代償
若い頃は、それでよかったのです。職場でも、家庭でも、ご近所でも、「いい人」でいることが、生きやすさそのものでした。
けれど、40代、50代と年を重ねるうちに、ある違和感に気づきました。
あなたに合わせて笑う人が増えるほど、本当のあなたの心は、少しずつ消えていきます。
みんなに好かれる人というのは、実は、誰の心にも深く残らない人なのかもしれません。
すべての人に合わせるということは、誰にも本当の自分を見せないということ。気づいたとき、私は少しさみしくなりました。
嫌われる勇気ではなく、離れる勇気
「嫌われる勇気」という言葉をよく耳にします。けれど、私には少し強すぎる言葉でした。
代わりに私が選んだのは、「合わない人にそっと距離を置く」という小さな選択でした。
無理に嫌われる必要はありません。ただ、自分を消してまで一緒にいなくていい。会った後にどっと疲れる人、自慢と愚痴ばかりの人、あなたの言葉を聞かない人。そういう人と過ごす時間を、少しずつ減らしていく。
それだけで、心の景色が変わっていきます。
離れていく人がいたら
距離を置き始めると、自然に離れていく人も出てきます。
最初は不安になりました。「私が悪かったのかな」「冷たい人だと思われたかな」。けれど、しばらくしてわかりました。
離れていく人がいたなら、それは、あなたがやっと自分の人生を歩き始めたサインなのです。
合わない人と離れた空間に、新しい風が入ってきます。本当に大切にしたい人との時間が、少しずつ濃くなっていきます。
残りの時間を、誰と過ごすか
人生の後半は、誰と過ごすかで決まります。
あなたを大切に思ってくれる人。あなたの本音を聞いてくれる人。会った後に、心が温かくなる人。
そういう人とだけ、静かに過ごしていい。それは、わがままではありません。50年、60年と生きてきた人に許された、ささやかな特権です。
今日からできる、小さな一歩
明日も会う予定の中に、気が重い予定はありませんか。
すべて断る必要はありません。ただ、「次回は少しお断りしてもいい」と自分に許可を出してみてください。
その小さな選択が、いつかあなたの人生を、静かに変えていきます、きっと。


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