自分を責めるのをやめた日から、ぜんぶ変わった

ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスのトーマス・カラン教授の研究によると、完璧主義の傾向は過去35年間で33%増加し、「公衆衛生上のリスク」とまで言われています。

完璧でなければならない。ちゃんとしなければならない。失敗してはいけない。まわりに迷惑をかけてはいけない。人前で恥をかいてはいけない。

そう思えば思うほど、「また失敗した」「なんで私はこうなんだろう」と自分を責めてしまう。

「自分を責めること」が、クセになっていませんか。

声に出さなくても、心の中で自分に投げつけている言葉は、体も心もじわじわ蝕んでいきます。

私もずっとそうでした。何かうまくいかないたびに、いちばん最初に自分を責めていた。自分を叩くことが「反省」だと、どこかで信じていた。

朝、鏡を見て「また太った」。食べることをコントロールできない自分を責める。
仕事で小さなミスをして「なんでこんなこともできないの」。またあの人に指摘されるじゃないと自分を責める。
子どもに怒ってしまって「ダメな母親だ」。つまらないことで怒らなくてもいいじゃないと自分責め。
夫に冷たくして、パートナーとしての自分の態度を責めてしまう。
友達の集まりで余計な一言を言ってしまって「なんであんなこと言ったんだろう」。
帰り道に、もう何年も会っていない人との会話を反芻して「あのときもっとこう言えばよかった」。


一日に何回、自分を叩いていたか。数えたこともありませんでした。

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責めているのは「事実」ではなく「解釈」

ある日、ふと気づいたことがあります。

「また失敗した」と思ったけれど——それは、ほんとうに「失敗」だったのか。やり方が合わなかっただけかもしれない。タイミングがずれていただけかもしれない。相手の機嫌がたまたま悪かっただけかもしれない。そもそも、自分が思っているほど大きなことではなかったかもしれない。

私たちが自分を責めるとき、たいてい「事実」ではなく「解釈」で自分を叩いています。起きたことそのものは中立なのに、「自分が悪い」「自分がダメだから」というフィルターを通して見てしまう。

そのフィルターは、子どもの頃から何十年もかけて作られたもの。親に「ちゃんとしなさい」と言われ、学校で「みんなと同じにしなさい」と言われ、社会に出てからも「もっとがんばりなさい」と求められてきた。「失敗したら自分を責めるべき」という考えは、植えつけられたものなんです。

簡単には外れません。けれど、「あ、いまフィルターで見ているな」と気づくだけでいいんです。気づいた瞬間、そのフィルターの力は弱まります。外そうとしなくていい。戦わなくていい。ただ「あ、またやってるな」と気づくだけ。

気づけるようになると、日常でどんどん気付くようになる。「また自分責めやってるな、私。」と。

言葉を、ひとつだけ変える

自分を責めるクセは、長い年月をかけて染みついたもの。一日でなくなるものではありません。だからこそ、小さなところから変えてみてください。

「また失敗した」を——「今日はうまくいかなかっただけ」に。 「なんで私はこうなんだろう」を——「私はいま、疲れているんだな」に。 「ダメな母親だ」を——「あのとき余裕がなかっただけ」に。 「なんであんなこと言ったんだろう」を——「次からは気をつけよう」に。

ほんの少し言い方を変えるだけで、心への当たり方がまるで違います。

自分にいちばん厳しい言葉をかけているのは、たいてい自分自身。だとしたら、自分にいちばんやさしい言葉をかけられるのも、自分自身なんです。

私たちは完ぺきではない。成長するために今ここにいる。

嫉妬してしまった自分を責めるのではなく、「私は本当はどうなりたいんだろう」と問いかけてみる。それだけで、嫉妬は気づきのサインに変わります。

「ダメな自分」ごと、認めてしまう

完璧でなくていい。ダメなところがあっていい。イライラする日があっていい。夕飯が手抜きでもいい。部屋が散らかっていてもいい。布団の中で一日中ダラダラしてしまう日があってもいい。

そういう自分を「それでもいい」と丸ごと認めてしまうと、不思議と力が抜けます。「ちゃんとしなきゃ」という鎧を脱いで、そのままの自分でいることを許す。それは弱さではなく、ほんとうの強さです。

自分にやさしくできる人は、まわりにもやさしくなれる。自分を責めるのをやめた日から、まわりの人への目も変わりました。人の失敗を許せるようになった。「あの人も、あの人なりにがんばっているんだな」と思えるようになった。

今日、自分にかけている言葉を、ひとつだけ変えてみてください。

その小さな積み重ねで、人生を変えていく。

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この記事を書いた人

本音と直感を整える人。50代。会社員時代に人間関係で心と体を壊し、ノート・アロマ・瞑想で自分を取り戻しました。その経験から、40〜50代女性に向けて「もう、頑張らなくていい」を静かに届けています。

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